レポート・歴史

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3月例会
2010/03/19


■ 名古屋経営研究会通信 2010/4/01
■■ 3月例会 講演レポート
■■   テーマ  「戦国武将に学ぶ禅と意思決定」
■■■■ 講師  相国寺  小林玄徳老師
■■■■      
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                開催日 平成22年3月17日(水)
                 会場  日通システム(株)本社


■■無学祖元禅師と北条時宗■■

無学祖元禅師という鎌倉時代の臨済宗の僧侶がいます。

無学祖元禅師が中国に生まれ、
元軍がお寺に侵入してきたときに、
禅の修業の成果をもって襲ってきた相手に応えた
という話があります。


乾坤(けんこん)、地の孤きょうを 卓(たく)する無し
喜び得たり、人空(くう)にして 法も亦(ま)た空
珍重す大元三尺の剣、
電光影裡 春風を斬る。


宇宙の中でただひとりの私が、
この体を竹にたとえて地面を打とうとすると、
空の世界なのでどこにも地面に当たる場所もない。

ああ、喜び得たり、
この体、空にして、また法もまた空であったと述べた。


今、私の首をはねようとしている元軍よ、
あなたの三尺の剣が、
今、私の首に光り、最期の瞬間がやってきた。

真上から振り落とされた刀が光をあびて空中に散らばる。
それが春風の中できらきらと舞っている。

どうぞ首の根から刀を落としてください。
春の美しい花々とともに、
私の飛び散る血液が花のように舞うでしょう。


このようのことを瞬時に述べられたのです。
死ぬ間際に、ここまでのことを言うのはただ者ではないと、
さすがに元軍も恐ろしくなって逃げていったといいます。

それが伝わって
無学祖元禅師が北条時宗によって日本に招かれ、
鎌倉の円覚寺の住職になったわけです。


その時宗がモンゴル帝国との天下分け目の大決戦の前に、
無学祖元禅師のところへ挨拶に来たのです。

無学祖元禅師は、時宗の気配を感じて、
大事到来、いかに立ち向かうかという禅問答を始めた。


そうすると、
時宗は臨済宗の最高の覚悟の姿の表れである法嗣でもって、
和尚様に法嗣を返したわけです。

法嗣というのは
臨済宗の創始者である無学祖元禅師が
自分の代から始められた人々を導くための独特の、
そして全身全霊の生き方です。

その時宗に対し、無学祖元禅師は、
真にお前は良い獅子吼を私に向かってしてくれた
といって褒めたのです。


■■北条時宗に学ぶ経営者の姿■■

今回の講演のひとつの大きな柱はここにあると思います。
多くの人は、もし、邁進してこうなったらどうしようとか、
失敗したらどうしようとか、
始める前から先の結果まで確定しているものを求めてしまう。

時宗が一喝で返された心は、
「一心に向かっていくだけだ」という気持ち。
妄念を意中に入れ込む余地を残さない覚悟だったのです。


どこの会社でも同業者は必ずいるわけですが、
そのときに、よその会社の情報がはいると、
つい心がその情報に乱されてしまう。

これが経営者の信念の弱さ。


最初に立てた計画を基に動いている途中、成果が出なくても、
それをずっと持続する忍耐力がないといけない。
順風逆風、どんなときでも動じない。

同業者が方向転換したからといって、
うちもマネをしようでは浅知恵です。


例えば、
5年やろうと決めてスタートしたことであれば、
5年間はやってみる。

仏法では、人間の心を揺り動かす働きを、風にたとえて
「八風」といいます。

八風とは、
利(うるおい)衰(おとろえ)毀(やぶれ)誉(ほまれ)称(たたえ)
譏(そしり)苦(苦しみ)楽(楽しみ)です。


この八風にひるみ、
あの手、この手と、次のプランに移ろうとするのではなく、
最初に決めた計画を完結してみる。
完結するまでの間に、襲ってきた8種類の風をくぐりぬける。

八風が風を変えてやってきたら、
自分もその風に対応して変化していく。
環境の変化に応じて、やり方に執着することなく対応していく。

そういう対応をしていける柔軟な思考力、行動力を
日ごろから練り上げていく。

こういう体質を今、経営者は忘れている。


こういう会社の体質をしっかりと育てていけば、
仮に失敗をしたとしても、次の肥やしになっていくのです。

社長をはじめ、全ての社員が会社の決めた方針に向かっていく。
働かされているという受身ではなく、
自分が主人公となって、自分が与えられたポジションを
精一杯、努めていく。

どんなときでも平常な心で判断し、実践していく。
そういうことが大事なのです。


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3月例会

●テーマ  「戦国武将に学ぶ禅と意思決定」

●講師   相国寺  小林玄徳老師

●相国寺及び小林玄徳老師のプロフィール

相国寺は京都にある寺で、
金閣寺・銀閣寺等の臨済宗相国寺派の大本山
開基(創立者)は足利義満、開山は夢窓疎石です。

臨済宗相国寺派は、
全国に鹿児島・宮崎・島根・鳥取・高知・兵庫・大阪・京都
・三重・福井・北海道の11道府県に100ヶ寺程度の末寺がある。

東京の表参道にも別院(別名:金閣寺道場)があり、
建て替えを予定している。
また、相国寺の管長は金閣寺・銀閣寺の住職を兼ね、
京都仏教会の理事長も勤めている。

管長:有馬頼底氏、宗務総長 江上泰山氏
小林玄徳老師は相国寺大本山の老師です。
http://www.shokoku-ji.or.jp/


●日時 平成22年3月17日(水)
18:00 受付
18:30 講演会
20:00 懇親会
※くれぐれも時間厳守でお願い致します

●会場 日通システム(株)本社
     名古屋市中区栄3-18-1ナディアパークビジネスセンタービル9F
     TEL 052-249-9200 
     http://www.nittsusystem.co.jp/
会場
http://www.mapion.co.jp/m/35.16225833_136.90812222_10/

http://www.nittsusystem.co.jp/home/kaisha/nagoya_tizu.asp



当会 会員、日通システム(株)加村社長の提案する
     ハイビジョンTV会議のデモンストレーションとなります。
     テレビ会議システムを利用して、大阪で行う講話を名古屋に配信


●懇親会 料亭 蔦茂(つたも)  20:00〜
        名古屋市中区栄3-9-27 TEL 052-241-3666         
        http://www.tsutamo.com/
 地図
http://www.mapion.co.jp/m/35.16356388_136.906775_10/
  
       特別手配の点心弁当会席
       今回に限り、ビジターの方はすべてお飲物代を含め5000円

●会費   会員 無料   会員以外のビジターの方 5000円
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3月例会
2010/03/19

当会 会員、日通システム(株)加村社長の提案する
     ハイビジョンTV会議のデモンストレーションを 行いました
     テレビ会議システムを利用して、大阪で行う講話を名古屋に配信

.
2010/03/19

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★平成22年2月例会
2010/02/18


★平成22年2月例会

日時  平成22年2月16日(火) 講演 18:30 
 
講師 (株) サンコー 
     代表取締役 櫻山貴文氏

     ブログ「BOSSの言霊」
     http://cherrychan.exblog.jp/

     三晃似顔絵工房 
     http://www.p-sankoh.co.jp/portrait/index.htm
     
テーマ 「待ったなし、ユビキタスネット社会。モバイル活用で経営革新!」

会場  ホテルオークラレストラン名古屋 
     TEL 052-201-3201  

.■2月例会 講演レポート
2010/3/04


■■ 2月例会 講演レポート
■■   テーマ  「待ったなし、ユビキタスネット社会。 
■■■               モバイル活用で経営革新!」
■■■■  講師  株式会社サンコー
■■■■      代表取締役  櫻山 貴文 氏
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                開催日 平成22年2月16日(火)
                 会場  ホテルオークラレストラン名古屋


■■ユビキタスネット社会到来■■

今、日本という国は、大変な問題を抱えています。
100年続く人口問題です。

総務省は5年に1度、国勢調査をしています。
ピークは2006年の1億3000万弱。
ここから100年すべり台をすべるような勢いで人口が減っていくのです。

2008年の時点で35歳は201万人、15歳は119万人です。
この数字から何がいえるのか?

35歳というのは、
そろそろ結婚しようと思う、
あるいは結婚をしていて子供が生まれる。

そこで車をちょっと大きいのにしようかとか、
所帯持ったのでマンションでも買おうかなと思ってお金を使う層です。

一番お金を稼ぎ、使っていく世代が、
20年後には6掛け以下になるということです。

これからしぼんでいくマーケットに対して、
企業は工夫していかないと生き残っていけないのです。


国もそういう時代に向けて準備をしてきました。

「e-Japan戦略」
日本にアメリカや韓国と同じような
ブロードバンドをインフラとしてひいて、
2005年までに世界をリードするインターネット企業を育成しよう
という政策です。

ただ、これは上手くいかなかった。
楽天という企業がありますが、
ここは日本のマーケットでトップになった会社です。

世界のインターネットを牛耳っているのは、
グーグル、小売ではamazon.comです。

その反省を踏まえて
総務省がu-Japan(ユビキタスジャパン)として、
「いつでもどこでも誰でもITの恩恵を実感できる社会の実現」
という政策が2006年からスタートしたのです。


今、ネットスーパーなどが携帯対応になってきたり、
シニアも孫とデコメールをやる時代になってきました。

インターネットというのはすでに、
パソコンでやるものではなく、携帯でやるものになってきた。

キーワードは
「一人1台以上」、「24時間」、「半径30cm以内(常に持っている)」です。


今は携帯があれば、目覚まし時計はいりません。
万歩計機能がついている携帯もある。
鉄道の改札も通過することができる。

名刺交換をすれば
QRコードや写メールで携帯に保存することができる。
携帯配信のクーポンを使って、お店の予約もできる。
外から自宅のエアコンの設定をすることもできる。

こういうことが携帯では当たり前にできる時代になっています。


■■モバイルの活用がビジネスを変える■■

ユビキタスの技術を活用してガンガン儲けている会社、
これがマクドナルドです。

ひと昔前までマクドナルドは
新聞の折込チラシを入れていましたが、今はほとんど入りません。
必要なくなったのです。

今、マクドナルドのメール会員は1400万人を突破しています。
これを全国に折込チラシをまきますと、
億単位のお金がかかってしまいます。


今では、「見せる」クーポンから、
「かざす」クーポンに変わってきています。

お客さまがレジに並ぶ前に、
あらかじめ購入したい商品を携帯上で操作をするのです。
そして、レジで携帯をかざすことで、即、オーダーが飛ぶようになっている。

混雑する昼時で「見せるクーポン」の場合だと、
そこで1分、2分、やりとりの時間がかかってしまう。
それもないと、
オーダーをとるのに3分、4分かかってしまうわけです。

それを数秒で終わらせることで、
昼時の回転率を上げることができるわけです。


マクドナルドが折込チラシをやめてしまった
大きな理由はもうひとつあります。

今、30代以下で、新聞をとっている人は少数派です。
若い世代は新聞を読まない。
若い世代に来て欲しいマクドナルドにとって
折込広告をする価値が全くないわけです。

これからは、
何も考えずにチラシを折込むだけでは
お金の無駄になってしまいます。


「いかに常連客を増やすか」というのは、
商売の基本です。

ただ、これまでは、
大切にしないといけない常連客にあまりお金を使ってこなかった。
広告は、一見さんに使ってきたのです。

もちろん、
今までやってきたことを全てやめましょう
ということではありません。

広告費の棚卸しをしていただいて、
常連さんをしっかり囲い込むためにメールマーケティングを
やっていく。


例えば、一人親方の居酒屋さんがあったとします。
そこにはバイトが一人。
あるとき、一日中雨で、夕方6時になってもお客さんがこない。
今までの手法であれば、
バイトに生ビール券を持たせて
駅で呼び込みをさせることくらいしかできませんでした。

ところが、
そこの大将がコツコツとメール会員を300人持っていたとしたら、
今日はメール会員限定の雨の日サービスで、
「1杯生ビール無料」というメールを送ることができる。

300人いれば1人くらいは、関心を持ってくれるかもしれない。
その人が友だちを誘って来てくれたなら
4人くらいの売上げが確保できるわけです。

それが3組、4組となれば、
メール会員だけでその日は一杯にすることだってできるわけです。
それにかかるコストは、ゼロです。


今まではクーポン券も何でも、
誰かに頼まなければ、きれいなものができなかったのが
メールであれば、画像付メールが簡単に作れる。

その日に仕入れた商品情報をタイムリーに発信できる。
訴求効果がたいへん高いのです。


携帯インターネット時代の後押しをしているのが、
「料金の安さ」「高速化」「インターネットマシン化」です。

パケット定額制が5割以上に普及しました。
今の高校生は月に20万円分くらい使うのが当たり前ですが、
たった4000円で済む。

動画であっても、今の携帯であれば簡単に観ることができる。
パソコンにはないGPS検索ができる。
2010年以降はさらに拡大していくと思われます。


いつでもどこでも見てもらえる
必ずメールは見てもらえる
携帯メールは2時間以内の開封率が95%

紙媒体とくらべてコストが安い
圧倒的なレスポンスの良さ

これが携帯の優位性です

これからのユビキタスネット社会に向けて、
ぜひモバイルを活用していただきたいと思います。

★平成22年1月例会
2010/01/19

★平成22年1月例会

●日時 平成22年1月15日(金)
18:00 受付
18:30 講演会
20:00 懇親会

●会場 ローズコートホテル 名古屋市中区大須4-9-30
     TEL 052-269-1811


●テーマ  本丸御殿本音トーク 本丸御殿と木造天守? 
       「名古屋を面白くする名古屋城の再生とは」

●講師   株式会社地域計画建築研究所 代表取締役  
       建築・都市計画家 
       “まちの町医者”+“人・街・夢創造ドゥー・タンク”
       尾関 利勝 氏

●プロフィール
名古屋生、東海高校出身 
東京藝術大学美術学部建築科卒業 

現在 
(株)地域計画建築研究所取締役名古屋事務所長
+(株)地域計画名古屋代表

名古屋大学工学部社会環境工学科建築学コース非常勤講師
名古屋都市再開発研究会幹事長、
日本建築家協会愛知地域会顧問

名古屋を起点に北海道から鹿児島まで、
各地の景観・文化・地域振興・都市再生事業に関わる
標語 「温故知新」で「見る・見られる・見せる」まちづくり

http://www.arpak.co.jp/ 

.★平成22年1月例会
.●日時 平成22年1月15日(金)

★平成22年1月例会

●日時 平成22年1月15日(金)

■ 名古屋経営研究会通信 2010/1/31
■■ 1月例会 講演レポート
■■   テーマ  本丸御殿本音トーク 本丸御殿と木造天守? 
■■■        「名古屋を面白くする名古屋城の再生とは」
■■■
■■■■  講師  株式会社地域計画建築研究所 代表取締役
■■■■      建築・都市計画家 
■■■■      “まちの町医者”+“人・街・夢創造ドゥー・タンク”
■■■■      尾関 利勝 氏
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                開催日 平成22年1月15日(金)
                 会場  ローズコートホテル


■■本丸御殿本音トーク 復元賛成発言者5人からのメッセージ■■

河村新市長の発案で、
4大事業のうち名古屋城本丸御殿復元は市民討論をしたうえで、
継続するかどうかを決めることになり、

市民討論会で賛成発言した5人が再度集まり、
市長に提案書を提出することにしました。

私たちが、市長に申し上げたのは8つあります。


●名古屋城は、名古屋のものだけではなく、
 世界に誇る日本近世武家文化の殿堂です

近世初頭の国家的城郭には、
大阪城、京都二条城、名古屋城、江戸城があります。

大阪城は実測図のような資料が無く、
二条城は宮様の住宅が本丸に移築され、
江戸城は皇居のため手がつけられません。

日本の400年前のナショナルプロジェクトのうち、
城郭全体の復元が、今、可能なのは名古屋城だけなのです。
世界的遺産である理由はここにあります。


●天守を含む、名古屋城全体を復元し、
 日本近世武家文化のテーマパークにしましょう

名古屋城には、天守と御殿の本丸、二の丸御殿と庭園、
壮大な下深井御庭がありました。
近世城郭全体復元は日本初、
日本近世武家文化のテーマパークになること間違いなしです。


●100年かけて名古屋城を復元し、
 将来の国宝、世界遺産登録をめざしましょう

新築のバルセロナ聖家族教会は、100年かけてもまだ完成途中です。
それを公開しているから、世界中から人が集まるのです。
そういうことを名古屋でやろうじゃないですか。


●御殿復元を継続し、
 その間、名古屋城全体復元の調査・研究・計画をすすめましょう

本丸御殿は建物の実測と研究、障壁画の模写研究があって
実現しました。

全体の復元には未解明なことが多々あります、
御殿復元過程で解明されることを活かしてこそ、
全体の復元が可能です。

その結果、
名古屋城は日本初の近世武家文化研究拠点にもなるのです。


●名古屋城復元は、
 世界中から建築・工芸を学びたい人が集まる伝統継承の学校です

約1000坪もの伝統建築の復元=新築機会は、
日本では本丸御殿以外にはありません。

本丸御殿の復元は、
世界で唯一の日本伝統技術継承の大きな機会=学校になります。


●資金は、市民と世界からの浄財、関連商品販売、
 国・県・市の公民連携で進めましょう

世界的な意義や、市民の歴史教育の場、名古屋の経済振興など
公的意義を持つ名古屋城の復元は、
世界の市民の浄財、企業との連携だけでなく、
公の果たす役割が大きいのです。


●名古屋城復元公開で、国内外の観光客を誘致し、
 名古屋に経済波及効果をもたらします

名古屋城復元公開には、世界中から名古屋に観光客が集まります。
そのことによって、
飲食店、名産販売、交通機関、宿泊業、観光業など
新しいサービス産業が振興し、

それらの従業員の雇用増にもつながり、
市民生活が潤うようになります。


●名古屋城復元を軸に、
 名古屋のまちづくりを総合的に進めましょう

縦割り行政と言われ、横のつながりが弱かったまちづくりを、
名古屋城復元を契機に、
観光・産業、芸能・文化、学術・研究など文脈を持って
総合的に進める絶好の機会です。


以上8つです。
一方で反対意見もありましたので、
それについて私たちの解説を述べます。


●「本丸御殿の復元は財政が厳しい今ではなく、
  少し先に延ばすべき」に対して
 
寄付、市費、国・県の補助など、
着手初年度で御殿復元財源は、ほぼめどが立っています。

できるだけ早く公開し、
経済波及効果を得るべきであるというのが私たちの意見です。


●「寄付が集まっていると言うが個人の寄付が少なく、
  意味がない」に対して

名古屋市に聞いたところ
1万2000人の方が寄付をしているそうです。
それを少ないというのは誤解です。

御殿のラベル付き商品を買った人も、御殿復元の協力者なのです。


●「城内にはお城以前の遺跡がある、その調査をしてから
  復元を実施すべき」に対して

重要な意見です。
但し、下の歴史を調べるには、上の歴史を破壊する矛盾があるのです。

本丸御殿の下ではなく、広い名古屋城の別の場所で
古代の歴史究明をすれば良いでしょう。


●「復元は単なるコピーで意味がない」に対して

芸術家やデザイナーにも共通しますが、創造は模倣が原点です。
復元は創造的な行為なのです。
調べながら工夫して復元する技術の伝承は、
創造的な意味を持つのです。


●「復元しても単なる観光にしかならない」に対して

名古屋城再生観光は、
市民の歴史・文化体験機会、子供達の学習と余暇機会、
国内外からの来訪者の名古屋文化との交流機会となります。

また、観光消費は市民所得となり、
経済を支える一大産業振興となります。
観光の語源にはそういう政策的意味があるのです。


以上のようなことを河村市長さんに提案したところ、
名古屋城復元が継続されることになりました。
河村市長さんには、とても感謝しています。


■■木造天守閣と本丸御殿■■

○武の象徴である木造天守閣と文の象徴である本丸御殿、
 これはどちらが重要かではなく、
 両方あって本丸の格をなすのです。

 天守閣は50年前に市民の浄財と市費で再建されました。
 本丸御殿復元には、
 それ以来の市民の夢と四半世紀に渡る市民運動があるのです。

 その市民運動の成果の1つとして、
 銘酒本丸御殿、10年間続けている金虎酒蔵コンサートなどがあります。

 名古屋城全ての再生エピローグは、
 天守閣の木造竣工にしたいと思います。


■■名古屋城のおもしろさ■■

現存すれば、名古屋が世界に示す日本オリジナルの
近世武家文化テーマパークです。
その様子をかいつまんでご説明します。
目を閉じて創造してください。


○天守と御殿のある本丸は、
 多聞櫓と言われる黒塀で石垣の上を囲まれていました。
 天守閣は面積では日本一です。

 その姿があまりに優美だったため江戸時代から天下の名城と
 言い伝えられています。
 度々の金鯱盗難事件が話題になるほどの城でした。

○本丸御殿は、
  桂離宮古書院と同年の創建になる正統的な武家書院建築です。
  部屋毎にその目的を表す絵が施された美術・工芸と建築が
  一体のいわば日本のバロック建築です。

  二の丸御殿築造後、
  藩政の政庁と将軍上洛の際、お泊まりになる迎賓館に
  なっていました。

○二の丸御殿は、
 藩主の居館で、本丸を凌駕する規模を持ち、
 能舞台を持つ尾張徳川の真髄となる御殿です。

 御殿に面した二の丸庭園は、
 徳川の儒教思想を表した中国風庭園で、
 お茶処・名古屋の庶民の庭に伝わる茶庭の源流ともなったのです。

○下深井御庭は、
 街道と町並みを再現する尾張藩独特の庭園です。

 早稲田大学や戸山公園一帯は、
 下深井御庭とそっくりに造園された尾張江戸下屋敷の庭の跡です。

○西之丸は、
 名古屋城の玄関で、
 その奥の深井丸とともに米蔵や武具庫などもあって、
 この辺で甲斐甲斐しく侍が働いていた場所だと思われます。


■■名古屋城再生のおもしろさ■■

○エンドレスの世界的な地域文化再生の夢プロジェクト。
○市民や子供達が体験する名古屋の歴史文化学習機会。
○世界から人が集まる日本近世武家文化の伝承機会と観光拠点。

○再生の研究で、日本近世武家文化の実証的研究拠点。
○再生用に上流の木曽の樹を育てることで
 環伊勢湾環境文化圏を再構築。
○名古屋城再生の完成は名古屋開府500年の目玉。

ということがあげられます。(編集の都合で要点のみ列記)


名古屋市民や名古屋市だけでなく
“世界の人が参加し、手を携えて、
旧国宝・名古屋城全体を再生すること”により、

『尾張2000年の歴史再興に向けた序章としましょう』という発想が、
新しい時代の歴史的都市創造につながっていくのではないか
と思います。

.★平成22年1月例会
.

.★平成22年1月例会

★◇◇忘年会 開催◇◇
2009・12.27

★◇◇忘年会 開催◇◇

日時 平成21年12月27日(日) 宴会開始 18:30

余興  名妓連中の名古屋伝統芸能 芸妓・かつ子 舞妓・こ糸、ゆき乃

http://hp.nagoya-cci.or.jp/meigiren/



会費  会員             5000円 
     会員家族、社員    10000円 
     ビジター         15000円

会場  料亭 蔦茂(つたも)
     名古屋市中区栄3-9-27 TEL 052-241-3666 
     http://www.tsutamo.com/


11月例会
2009/11/24

■ 名古屋経営研究会通信 2010/1/31
■■ 11月例会 講演レポート
■■■ テーマ  「命の尊さを伝える仁徳力」
■■■■  講師  株式会社ティア 
■■■■      代表取締役社長 冨安 徳久 氏
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■       
 
                開催日 平成21年11月19日(木)
                 会場  名古屋クレストンホテル9F宴会場


■■感謝される人になりたい。そんな人生を歩みたい■■

「感謝は実力を倍加する打ち出の小槌なり」

僕はこの言葉が大好きです。
人生もビジネスも絶対、根底に感謝を持っていなかったら
上手くいくことはありません。

資産を築けたとか、何かで成功したとか、そんな大きなことではなく、
人として成功している、人として素晴らしいと思える人たちには、
絶対、根底に感謝の気持ちがありました。
その感謝は、元を正すと親への感謝を持っている人たちばかりでした。


社員一人ひとりには、
人の心の痛みが分かる人間になって欲しいと言っています。
人の心の痛み・命の大切さが分からない人間に、
大切な人を失った遺族の気持ちを理解できないと考えています。

通夜・葬儀は、
故人様にたいしての感謝の気持ちを表すためのものでもあります。
両親がいたから、自分がいる、自分がいて子供がいる、
両親が無償の愛で包んでくれたから自分が成長してこれた
という事を再認識する場でもあるのです。

そして、この通夜・葬儀をどのように進めたいのか、
どのような形で個人様を送ってあげていのかを、
遺族の方たちと話し合い・提案してひとつの形にしていくことが
私たちティアの使命です。


この仕事との出会いは、僕が18歳のときでした。
31年前、ある人から当時で時給が1000円という
破格なアルバイトを紹介されたのです。

「世のため、人のためになる仕事」といわれ、
葬儀屋のバイトをすることになったのです。


ある日、葬儀の片づけが終わった後、
集金をする先輩について行きました。

するとご遺族の方が、その先輩に対して
「あなたにやってもらって本当に良かった。ありがとう」
と感謝しているわけです。


喪主の隣にいたおばあちゃんも
「私が死んだら、あんたを指名するから、あなたがお葬式やりに来てね」
と涙ながらにいっている。

自分の将来のことなど何もわからない時でしたが、
お金がもらえて、その上、向こうから頭をさげて下さって
「ありがとうございます」といってもらえる。

「こんな仕事があるんだ!」ということを感じたとき、
自分の中で何か衝撃のようなものが走りました。


この時、自分も葬儀の担当者になりたいと思った。

会社に帰ってすぐ、
「僕も通夜から葬儀、全部、仕切らせて下さい」
と店長にお願いしたのです。でも、ダメだと。

「十代の人間が務まるような仕事じゃない。社員にならないとできない」
といわれたのです。

僕は、間髪入れずに言いました。
「じゃあ社員にしてください!」


それから毎日、毎日、
店長の顔を見るたびにお願いをしました。

絶対にあきらめない僕に店長も根負けして
最後には店長が社長まで掛け合ってくれたのです。
やっと、社長面接までこぎつけました。


面接の場で
「なんでそんなにこの仕事がやりたいんだ?」と社長。

「藤田先輩について仕事をしてみて、これほど世のため
人のためになっている仕事はないと思ったんです。
僕も藤田先輩のように感謝されたいんです。

飾ったり、片付けたりする以上の仕事は
社員にならないとできないと店長に言われました。
だから社員にしてください」

それを聞いた社長は最後に「わかった」と。
これが葬儀ビジネスへの人生の始まりでした。


■■「ティア」を支える生き方教育■■

ノウハウ(know-how)」とは「やり方」のことです。
社員に教えないといけないのは、ノウハウではありません。
もっと大切なことは「ノウホワイ(know-why)」です。
なぜ、そのことをするのだということを教えることが大事なのです。


例えば、
「会館の掃除をしておけよ」というだけの上司はダメです。
なぜ、会館の掃除をしないといけないのかまで教えないといけない。

それをしないから
「今日は葬儀がないから会館の掃除はしなくてもいい」
という発想になってしまう。

「ノウホワイ(know-why」を教えて
はじめて、社員は「考えるようになる」のです。


ティアでは「仕事(しごと)」を「志事(しごと)」といいます。

この仕事をやるのが好きなんです。
目の前で悲しんでいる人たちのために尽くしたいんです。
亡くなった人を一所懸命、送りたいんです。
というくらい言えならなかったら、
やらされている感の中で仕事をやってしまう。

「仕えている」という気持ちじゃいけない。
今、やっていることが「志」となって
初めてお客さんに喜んでもらえるような仕事ができるのです。


こうなりたい、ああなりたいという先輩を見つけて、
その人が喜んでいる姿を目に焼きつけて、人に感謝され、
「ありがとう」といってもらえる人生を作り上げていく。

親に対する感謝を根底に持ち、
親が小さい頃から与えてくださったそのことに感謝を持ち生きていく。


ただ、順番からいけば、親の方が先に逝くわけです。
だから親に全てを返せるわけじゃない。
そこで、これから出会っていく人に返していく。
それが、我々にとっては目の前のご遺族なのです。
ご遺族に返すことで、親に返しているのと同じなのです。


誰かが命をつないできてくれたから、私たちはいる。
我々は天命として、この平成の時代に命をつなぐ一人として、
今、ここにいるわけです。

遺言とは、先に生きたものが、
その後の世代に、思いをきちんと伝えていくこと。

それは、資産、財産を残すことではなく、
親として、先に生きている人として、人間として
ちゃんと物事の理を伝えて生きていく。
次の代に影響を与えるような生き方する。

これが一番大事なことだと思うのです。


今の仕事をさせていただく中で、
僕にこのことを大きく気づかせてもらったのがこの30年間でした。
今度は、これを伝えていくことが、僕の天命。

若い人たちに、命の尊さ、先に生きている者のやるべき姿、
思いを伝え続けながら生きて参りたいと思っています。


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●講師   株式会社ティア
       代表取締役社長 冨安 徳久 氏

●プロフィール
1960年 愛知県生まれ。
18歳の春、偶然知人から紹介されたアルバイトで葬儀業界に入る。
日本セレモニー、出雲殿、名古屋丸八互助会で施行、
会館マネジメントに携わるが、
葬儀業界の改革目指し97年7月7日、株式会社ティアを設立。

名古屋を中心に20ケ所以上の葬儀会館、関連事業、
フランチィズ事業を展開。
2006年 6月名古屋証券取引所セントレックスに上場
2008年 9月名古屋証券取引所市場第二部へ上場市場を変更


著書「日本でいちばんありがとうと言われる葬儀社」綜合ユニコム
   「ありがとう すべては感動のために」綜合ユニコム
   「1%の幸せ」【あなたのココロを磨く45の気づき】あさ出版
   「ぼくが葬儀屋さんになった理由」講談社 等
  http://www.tear.co.jp/event/seminar.php 


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