レポート・歴史

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■毎年恒例ビアフェスタ開催 
2010/08/12

■毎年恒例ビアフェスタ開催 

名古屋経営研究会主催 ◇◇異業種交流☆夏祭り◇◇

〜〜200名規模の異業種交流〜〜
イベント プライナスのライブ http://prinus.org/
TKKM フォークソンググループ 早瀬孝文リーダー


日時 7月29日(木) 19:00〜21:00(受付18:30〜)

場所 ROSE COURT HOTEL(ローズコートホテル)
    名古屋市中区大須4-9-30  TEL  052-269-1811 

主催 名古屋経営研究会、NAGOYA23、プライナス、
    名古屋ピンクリボンフェスタ


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7月29日ビアフェスタはお蔭で170名のご参加で大いに盛り上がり、幅広い
交流会となり、皆さんのご協力に御礼申し上げます。

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2010/08/12

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7月例会
2010/07/20



2010/8/05
■■ 7月例会 講演レポート
■■   テーマ  「マスコミ革命とメディア再編」
■■■■ 講師  元毎日新聞社 常務
■■■■     慶應大学マスメディア・コミュニケーション研究所講師
■■■■     河内 孝 氏
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■       
 
                開催日 平成22年7月16日(金) 
                 会場  ローズコートホテル 
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●プロフィール

1944(昭和19)年東京都生まれ。
慶応大学法学部卒業。
毎日新聞社会部、政治部、ワシントン支局、外信部長をへて
編集局次長。

その後、社長室長、東京本社副代表、中部本社代表など
経営の要職を歴任し、
常務取締役(営業・総合メディア担当)を2006年に退任、
現在に至る。

著書に、
「新聞社―破綻したビジネスモデル―(新潮社)2007.3発行」
新刊書『次に来るメディア』(ちくま新書740円)がある
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7月例会
■■「検索すれば、あなたも検索される」■■

携帯電話をONにしていると、
調べ方によってその人の所在はどこからでもつきとめられる
ということはご存知かと思います。

スマートフォンの場合だと、振動を探知しますから
使っている人が歩いているのか、座っているのか、寝ているのか、
どういう状態で使っているのかまでわかります。


Facebookという世界で一番大きな
ソーシャルネットワークサービスがあります。
現在、会員は5億人です。

そのFacebookのサイト上にに、ちょっとした広告がでています。
今は、問題になって、やめていますが、
以前はその広告のボタンを押した人の名前とメールアドレスが
広告主に教えられていました。

そういうことは日本の数多くのサイトでもやっています。
だから思い当たらないようなところから
DMが来たりするわけです。


Google 傘下の広告代理店は、
Google 検索を使ったり、通販を利用したり、
インターネットサイトを利用している個人データを
100持っているといわれています。

性別、国籍、住所、メールアドレス、過去一年の購入記録、
そのときの支払い方法、完済しているのかどうか・・・


そうするとこういうことが起こります。

例えば、
あなたが結婚記念日の奥さまへのプレゼントを何にしようかと
銀座にでかけたとします。
するとあなたの携帯が鳴るわけです。

なにかと思うと、
「あなたの結婚記念日まであと1週間です。
 奥さまの好きなブルガリの○○が、今、3割引きですよ」
というメッセージが入る。

それを余計なお世話と思うか、便利と思うかは別にして、
問題はそこまで調べあげられてしまうことに対して、
あなたに知らされていないということです。


日本人は個人情報の管理に対して
「騒ぎすぎだ」という考えもあるし、
「それが当然だ」という考えもあります。

ただ、どちらが良いかということではなく、
「あなたが調べれば、あなたも調べられている」
ということをわかった上で、
インターネットを使っていただく必要があります。


■■インターネット時代を生きる人たちへの警告■■

メディアというのはラテン語で「間」という意味です。
情報というものを、人から人へつなぐということで
「メディア」となってきたわけです。


今までのメディア革命と
インターネットによるウェブ革命の違いは何か?

例えば、
ニューヨークタイムズとか、
ウォールストリート・ジャーナルという新聞は
19世紀にできて、もうピークアウトしているものの、
それでも今日までメディアの王様だったわけです。

この時間に比べて、
いかにウェブ革命の主役たちの寿命が短いかがわかります。


1995年にWindows95がでて、全てのパソコンは、
インテルとWindows95を装着しないといけないということで
一時、Microsoftのオペレーションソフトのシェアが
8割〜9割にもなり、軒並み独禁法で訴えられてしまった。

そこに、「秋葉原」「中華料理」「うまい」というような
キーワードをいれると、
知りたい情報が手に入れることができる「検索」ということを
Googleが考えて、あっという間に、世界を席巻したわけです。

検索サービスにおける広告ビジネスを独占したのです。

今、Googleは世界一の広告代理店です。
株価で見る企業の価値、時価総額でいくと、
1998年にできたGoogleが
トヨタ自動車をあっという間に抜いているわけです


デジタル時代の変化は非常に速い。

デジタル革命の時代は、
130年マスコミの世界を支配していた新聞に比べて、
わずか10年くらいでプレイヤーがどんどん変わっていく。

1995年〜2000年は、オペレーションソフトの時代。
このときの旗手はMicrosoftでした。

デジタルコミュニケーションという時代になって、
ダイヤルアップから始まったものが、無線LANの時代になり、
キーワード検索の時代になり、

もっと進み、
自分が必要とする世界にすぐ入ることができる
アプリの時代になりつつあるのではないかと思います。

そしてアプリの時代も変わっていくでしょう。

ここで何が言えるかというと、
単に、スピードが速いのではなく、
「中身」がどんどん変わってくるということです。


これからも、
ニュースを作る、本を書くといった「コンテンツを作る人」と、
それを利用する「コンテンツを利用する人」がいることに
変わりはありません。

ただ、
その間に入っていた印刷やテレビ局、放送局、出版社というのは、
限りなく中抜きされてしまう。

そうなると、
コンテンツを作る人たちと消費者の関係というものも
質的に変わってくるのではないかと思います。


今、アメリカにニュースのウェブサイトがたくさんありますが、
そのコンテンツの70〜78%は、潰れそうな新聞社からでたネタです。

中抜きされるのはしかたないとしても、
中抜きされることでアメリカの場合は
過去3年で5万4千人くらいいたジャーナリストのうち、
2万人くらいレイオフされてしまったのです。

その計算でいくと、
日本で1万人くらいいるであろう新聞記者のうち
3、4千人はいなくなってしまう。


じゃあ、それに代わって誰が、
現場の情報を書くのかということになります。

記者がいなくなるということは、
ニュース自体が提供されなくなるわけです。

それによって、
例えば、
政治の場合でいえば情報過疎で、投票率が下がります。

現職の当選率が高くなって、新しい人がでにくくなる。
多様な言論や情報の中で、
国民に判断してもらうという機能に支障をきたしてしまう。


ユーザー側にも問題が起きます。
インターネットの場合、
自分が知りたいこと、関心があることを検索するわけです。

ところが新聞というのは、
こんなお知らせが入っているとか、野菜が高いとか安いとか、
こんな本が売れているとか、

本来、自分が期待していない「発見メディア」といわれる
情報があるわけですが、そういう機能がなくなってしまう。

そうすると、
関心のあることしか、情報収集しなくなるので、
主義、思想などが偏ってしまう。
議論の二極化が起きてしまうのです


インターネット時代というのは
非常に便利で素晴らしい情報検索の力をもっています。

その一方でこういうものが
私たちの生活や文化にとって、必ずしも全てがプラスではない
ということを知った上で、
この時代を生きていくべきではないでしょうか。


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.7月例会
2010/07/20

.7月例会



●日時 平成22年7月16日(金)
             

●テーマ  「マスコミ革命とメディア再編」

●講 師 元毎日新聞社 常務
       慶應大学マスメディア・コミュニケーション研究所講師 
       河内 孝 氏

★平成22年6月例会
2010/06/14


■■ 6月例会 講演レポート
■■   テーマ  「体調は脳が決める」
■■■■ 講師  日本アスリート協会 理事長
■■■■     株式会社ハーツ&ハーツクリニック代表取締役
■■■■     川辺 政実 氏
 http://heartzkk.com/■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■       
 
                開催日 平成22年6月14日(月) 
                 会場  名古屋クレストンホテル9F宴会場 




■■なぜ病気が治るのか、なぜ治らないのか?■■

足の小指をよくタンスや柱の角にぶつける人がいます。
ぶつけない人は、全くぶつけないのですが、
ぶつける人はしょっちゅうぶつけます。

足の小指を良くぶつける人は、
「足の小指がある」ということを脳が忘れている人なのです。


小指の話だけではなく、
今、体の調子が悪い、病気をしている、怪我をしている、
後遺症があるという人でも、
脳がそのことを忘れていたら治しようがありません。
治す力は、脳の中にあるのです。


皆さんの体の中には、60兆もの細胞を持っています。
60兆というと、ものすごい数です。

例えば、
1兆円をプライベートで使おうと思うと、
一日100万円使っても2739年もかかってしまいます。
60兆は、その60倍ですから、
すごい数だということがわかっていただけるかと思います。

皆さんはそれだけの数の社員を体の中に抱えた
「体という会社の社長」といえます。

ところが、体という会社は特殊です。
今日は寄り合いで全社員集まれと、文書で伝えるわけにいかない。
ある特殊な方法を使って、細胞同士が連絡をとります。
体の中にある電気信号を使うのです。


誰でも1回や、2回、手を切ったことがあるかと思います。
それでも、血が止まるのは電気信号のお陰です。
細胞が電気信号で連絡を取り合って、最後は脳に報告が行く。
報告をうけた脳は、血を止めるために、
「すぐに血小板を送り込んで血を止めなさい」
と命令を出すわけです。

怪我が治らない、病気が治らない、しびれが治らない
ということが起きるのは、
細胞間の情報の伝達が上手くいっていないからです。
だから、脳が治すための命令を出せない。


電気信号の流れはとても速くて、1秒間に100mです。
そして、1種類ではありません。

電話回線と同じです。
体の中に60兆もの細胞間で伝達をするのに、
1回線しかなかったらパンクしてしまいます。

また、右足と左足が同じ信号だったら、
前に進むのに両足がいっぺんにでてしまい歩けません。
左右の電気信号の種類が違うから上手く歩けるわけです。


人間の体を維持しようと思えば、
全部で2030種類の電気信号が必要になってきます。
2030種類の電気信号が、
1秒間に100mの速さで体の中を駆け巡ってはじめて、
人間は生かされるのです。


■■自然治癒力を高めるにわかったシンプルな答えとは?■■

どうしたら病気や怪我が治っていくのだろうか。
どうしたら早く治るのだろうか。
ということを研究していくと意外と答えは簡単でした。

「脳に教えたらいい」


2030種類の電気信号さえ整ってしまえば、
体で起きていることが全て脳に伝わりますので、
ちゃんと脳が力を発揮する。

この脳が発揮する力を皆さんがよく言う、
「自然治癒力」です。

ただ、自然治癒力というのは、
ボケっとしていては発揮しません。
脳に教えて初めて発揮するのです。


そのために皆さんがやってはいけないことは1つ。

●脳に隠し事をしてはいけない。


やるべきことは3つあります。

●内臓疾患から、擦り傷、かすり傷まで、
 今、体で起きていることは、全て脳に報告する。

●元気良く、口から物を食べる。
 食べるという行為はとても重要です。

●深い呼吸をすること。
 栄養吸収は、ほとんど小腸です。
 吸収された栄養は酸素にまたがって、
 脳の指示を受けて悪いところへ運ばれるのです。


この3つのうち、1つでも欠けてしまうと、
手術しようが、投薬しようが、安静にしようが、体は治りません。


自分の体の中で気をつかっていただきたいところは首です。
首が悪いだけで、風邪を引いても治らない、
下痢しても治らないのです。
全部の情報は首を通って脳に伝わるからです。

自分の首を自分で検査する方法があります。
椅子に座ったまま肩の力を抜きます。
真っ直ぐ座った状態で、顔だけ左右、上下に動かしてみる。

動かしてみると
意外と自分の首が不自由に感じることがあるかと思います。
これが、皆さんの首の現状です。

左右の動き、角度が違ったりというようなことがあれば、
脳に電気信号が上手く伝わらなくても不思議ではないのです。


腰が痛くなくても、悪い人は結構います。
脳は賢いですから、
階段の段差を見れば、
そっぽを向いていても段差を計算して上り下りができます。

ところが脳は、足の長さを一定で計算をしています。
例えば、
段差が1cmのところで、
通常より骨盤が5ミリずれていると、
必ず、その分、足が段差に引っかかってしまうわけです。
玄関マットでつまづく人がいますが、そのためです。


深呼吸にも、仕方があります。
吸うのは鼻からでも口からでも構いません。
力を抜いて、ゆっくり吸って、ゆっくりはく。
これを繰り返します。

この場合も、
肺の大きさに見合った空気を肺に送り込まなければ、
脳に対する過少申告になってしまいます。
そうすると十分な脳の力が発揮できません。


首の現状、腰の現状、肺の大きさなど、
体のいろんな状況を、正しく脳に教えることで、
脳は、正しい判断ができる。

正しい判断さえできれば、
どんな人でも
驚くほどの自然治癒力が発揮されるようになるのです。



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★平成22年6月例会

名古屋経営研究会 の メンバー であり 衆議院議員  佐藤ゆうこさん 参加 

★平成22年5月例会
2010/05/22

2010/6/08
■■ 5月例会 講演レポート
■■   テーマ  「真のイノベーション」
■■■■ 講師  アリジェン製薬株式会社 取締役社長
■■■■      一橋大学 イノベーション研究センター特任教授
■■■■     所 源亮氏 http://www.arigen.jp
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■       
 
                開催日 平成22年5月21日(金) 
                 会場  ホテルオークラレストラン名古屋


■■21世紀のInnovationが目指すべき方向■■

“ヒトと恐竜やサメのどちらが偉いのか”
を考える必要があります。
これは、何を基準にするのかという哲学的な話になります。

例えば、
数学の試験をすればヒトの方に軍配があがります。
地球に対する優しさでは、恐竜とサメです。
長寿ではサメ(4億年)、恐竜(1.6億円)、
ヒト(ルーシーで4百万年、現生人類で20万年)です。


ところで、ヒトのゲノム解読が2003年2月に完了しました。
それによって、多くの驚くべき事実がわかってきました。

例えば
フォックスP2という遺伝子があります。
その遺伝子が「言葉」に関与しているということが判りました。

ところが、この遺伝子は
鳥やチンパンジー、ゴリラ、ネズミも持っているのです。


フォックスP2遺伝子だけが
「言葉」の誕生に関与しているのではなく、
その他のいくつかの遺伝子が関与しないと言葉はでてこない
ということが近いうちに判明すると思います。

おそらくあと数年で「言葉」に拘っている遺伝子が解明され、
ヒト(現生人類)の最大の特長である「言葉」について
正確なことが語られるかと思います。


恐竜が6500年前に突然いなくなった原因は、
恐竜は体が大きくなり過ぎて自滅したなどという人がいますが
間違いです。
メキシコのユカタン半島に65百年万年前に衝突した隕石によって
死んだということがイリジウムの解析によって判っています。


ダーウィンの進化論もそうです。

どんどん環境が変ってくると突然変異が起きて、
その環境に最も適した者が選ばれていって頂点に立つという
「適者生存の法則(survival of the fittest)」がありますが、
そんなことはあり得ないことが
数学的確率論からも考古学的分析からも証明されています。

今の遺伝学の主流は、
最もラッキーな者がたまたま選ばれた(survival of the luckiest)
という考えです。


私たちはゲノムの指令によって行動しています
そしてそのゲノムの少なくとも48%は
ウィルスが書いたメッセージであることが判明しました。

今後の研究によって更にこのパーセンテージは増えると思います。
ですからヒトは、
ウィルス的な行動をするといってもおかしなことではありません。


ウィルスの唯一の目的は自己増殖です。
しかしながら、
ウィルスは自分では自己増殖することができません。

ウィルスは、細胞の中に入り、
その機能を利用して急激な増殖をし、
細胞を破壊して自己増殖を果たします。

ヒトは、ひとりひとりが、勝手な行動をしているようですが、
地球全体で見ると、早く自分たちを増やして、
早く地球を破壊するという行動をしている。
つまり、極めてウィルス増殖と似ています。

Innovation、Innovation、Innovationなどといい、
ヒトは無条件にInnovationを“是”としていますが、
果たしてそうなのでしょうか?
Innovationとは、ヒトの利益だけを目指すものではないでしょうか?

Innovationとか成長とか進歩とかいいますが、
結局その土台はエネルギーに依存しています。
したがって
これらはすべてエネルギーを使い尽くすことになります。

18世紀から幾何級数的な人口の成長がありました。
それはヒトが「火」を「力」にしたからです。
それを今日まで支えているのが化石燃料なのです。


今は世界のエネルギーの7割が
石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料です。
残りの3割は水力、原子力が半々です。

ところで、
純エネルギー増(1kWでモノを作って、1kW以上のエネルギーを搬出できる)
となる代替エネルギーはありません。

そうすると、
エネルギー源はいつの日か必ずなくなっていくことになります。

化石燃料は、石炭・石油・天然ガスですが、
最大の石炭は後150年位もつ(今ある埋蔵量が前提)、
石油・天然ガスは60年位といわれています。

もっとも楽天的な新規発見を考慮しても500年、1000年という
予測はありません。


つまり、化石燃料にエネルギーを依存するような
将来(千年単位)展望などあり得ないのです。

そこまで先をきちんと見据えるのであれば、
循環型(森林資源など)にする。

実は、日本は江戸時代まで、完璧にそれをやっていたのです。
ですから21世紀のInnovationは
成長を目指すのではなく、共生を目指さないといけません。


■■西暦2800年の地球■■

2000年を起点に考えると、
人類がエネルギーの源を地上ではなく、地下に求めたのは
800年前のイギリスです。

いかなる計算をしようとも、800年後に化石燃料は残っていません。
それならば、
これから800年かけてゆっくり循環型に戻してはどうかというのが
私の提案です。

実は、ヒトはそうしない、
つまりウィルス的な行動をするから、破壊へと進む道を選択します。
ヒトは、将来のエネルギーを原子力に依存することになります。
その結果、核廃棄物という大きな問題を
数百年にわたり抱えることになり、
自らの住居を、トイレを主体の家にします。

この大きな問題に対するソルーションはありません。

少なくともウィルス的な行動をDNA内に決定付けられたヒトに、
そのソルーションを求めることはできません。
そこで、アラム・システム(警報システム)を発し、
多くのヒトに認識してもらうしか方法がありません。

そのもっとも良い手段が“貨幣”です。

68億人のほとんどのヒトが
少なくとも“貨幣によるモノの価値”を理解しているからです。
では“貨幣”とは何でしょうかという話をします。


元々、物々交換をやっていましたが、
その代替として貨幣を使うようになりました。
その担保の最初は、子安貝だったのが、石になり、
金・銀・銅になりました。

ヒトの経済活動が増えて、金・銀・銅では間に合わなくなると、
兌換紙幣が発行されるようになりました。

それでも足りなくなると、
ただの紙幣(米国の信用が担保)が発行されるようになったのです。

兌換紙幣のように
決まった量の金・銀と交換できる保証がないただの紙。
それが今の貨幣なのです。

そう考えると、
いかに今の貨幣は実は無価値かということがわかります。

そこで、800年前から残っていると思っている、
私たちが使い出した化石燃料が、
800年後にはなくなってしまうということを想定して、
化石燃料を担保にするという考え方です。


経済学の需要と供給の理論、
これの最大のミスは二つあります。
一つは現在形即ち、今の需給であるということです。

もう一つは、
資源やスペースの無限存在を前提にしていることです。


経済学では
全てのモノの価値は、
売り手と買い手が市場で折り合ったところで決定されます。

しかしこれは、
無限に市場の投入されるモノを自由な買い手があって
はじめて有効に成立することです。

このしくみの決定的な欠点は、
市場に参加している買い手が、今の世代しかいないことです。


農作物のように、消費・貯蔵できる期間が短いモノ、
つまり先の世代が消費できないモノは、
先の世代は買えません。

しかし、化石燃料のように
いつまでも買い置きしておけるモノであって、
なおかつ極めて有限なモノに対しては、
先の世代が買い手に登場してもおかしくないのです。

つまり、需要はいくらでもあるが、
供給がもの凄く限られているという、
ピンクダイヤモンド(白ダイヤの36万分の1)のようなものです。

このような考え方で化石燃料の価格を計算すると、
最低でも現在の1000倍(1000年先の需要を加算)に
なってしまいます。


私たちが生産し、消費するモノのほとんどは
化石燃料に依存しています(つまり、生活のほとんど)ので、
モノの価値が現在の1000倍になってしまうわけです。

ちなみにヒトの生活は、
食べること(1日2000kcal)と
経済活動すること(1日40,000kcal)によっていますが、
この計算(エネルギー消費量)では、ヒトと象と同じ位です。

つまり、
地球上に70億頭近い象が生活していると考えると恐ろしいことです。
この新しい貨幣論は、
自由放任を無条件で謳歌しているヒトへの警報です。

Alarm Systemとしての貨幣論です。
タクシー代の最低料金は710円ではなりません。
l710,000です。
そうだとしたらタクシーなど誰も乗りません。歩きます。

今、私たちができることは、
わかり易いAlarm Systemを多くの人々に提示し、
警告することだと思います。

ウィルスに細胞破壊をしないことを求めることは不可能です。
ただDNAの指令に従って
自己増殖の機会を億年単位で待っているだけだからです。

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4月例会 講演レポート
2010/05/02

■ 名古屋経営研究会通信 2010/4/30
■■ 4月例会 講演レポート
■■   テーマ  「名古屋のDNA」
■■■■ 講師  名古屋市代表監査委員、元名古屋市交通局長
■■■■      吉井 信雄 氏
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■       
 
                開催日 平成22年4月15日(木)
                 会場  名古屋クレストンホテル9F宴会場


■■名古屋の都市形成を読み解くキーワード■■

まず地形を知ることが大切です。
土地の状況は地名によってイメージされます。

鳴海、元塩町などは、昔、海でした。
熱田の「宮の渡し」は宮〜桑名までの海の道のスタートライン。
鍋屋町、矢場町、鉄砲町などは歴史を髣髴とさせる地名です。


御器所というのは「オン・カワラケ・ドコロ」といいます。
オン・カワラケというのは、熱田神宮の社殿に捧げる器です。
その貴重な器を作っていたということで「御器所」というわけです。


1610年、清洲越しによって、7万人が大移動をしました。
神社が3つ、寺院が100、五条橋、三ツ蔵など、
約7年かかって竃の灰まで移動しました。

神社や寺院を動かしたという清洲越しの経験や
慶長年間の都市計画が
戦後の戦災復興都市計画で墓地を平和公園に集結した
街づくりに活かされていると考えられます。


家康の慶長年間の都市計画の特徴としては、
非常に効率的で、経済的、合理的な町を造っていくという
思想に裏付けられています。

ピュアゾーニングといって
武士とか商人とか、寺社を明確に区別する。
同じ商人の中でも、はっきりと職種によって分ける。

寺社を街道沿いの城下から離れたところに、
敷地を大きく与えて外へ出す。
そうすることによって、
いざというときの兵站廠(へいたんしょう)にしているのです。


名古屋は世界一の区画整理都市です。
区画整理というのは、
土地を交換することによって整然とした街並みをつくる手法です。
区画整理(それ以前の耕地整理を含めて)が行われた面積は、
現在の市域面積の約55%に相当します。

世界で人口が200万以上の大都市で、
これだけの規模で区画整理をしている街は名古屋だけです。


戦災復興も区画整理でやっています。
名古屋は軍需産業の一大中心地でしたので、
東京に次いで、空爆回数が第2位なのです。

そんな名古屋の復興都市計画として田淵プランがありますが、
慶長年間の都市計画がベースになっています。


当時、都心には墓がたくさんありました。
道路を拡幅しようとすると墓がじゃまになってしまう。
そこで考えたのが、平和公園への墓地一斉移転です。
300の寺で18万基を移転するというのはすごいことです。

結果として、整然とした街になりました。
広幅員道路ですから、車がどんどん入ってきて、
公共交通と自動車交通の比率が3:7となってしまいました。
東京は8:2です。

車の保有台数は、名古屋は1世帯に1台、
東京、大阪は2世帯に1台。
倍ですね
大変機能的、効率的な街になったといえます。


東海道線は明治22年開通ですが、
当初の構想としては、ほとんど中山道幹線に決まっていました。

その理由としては、
当時の戦争というのは戦艦ですから、
艦砲射撃にあうと物資調達のための鉄道網が寸断される
ということで陸軍がものすごく反対したからです。

ただそうなると、
多治見から岐阜に抜けて、大垣に行きますので、
名古屋飛ばしになってしまう。

そこで武豊から熱田までの武豊線を
大垣か、垂井まで通してつなごうとした。

ところがそれが難しかったため、
あきらめ、東海道線ルートに変更するよう
当時の吉田区長が国に要望し実現したという経緯があります。


東海道線の認可の際駅を名古屋にしました。
当時は熱田が中心だったため、名古屋という駅はありません。

吉田区長は広小路を拡幅し西に延長し
そこに駅をつくることを考えました。
それが笹島です。

そこで、
笹島から長者町までの道路拡幅をすることになったのです。
もともと広小路のいわれは、
1660年の万治の大火によって、
碁盤割地区のほとんどを焼失したことに懲りて、
火除け地として3間の道を15間の道に広げたことによります。

3間の狭い道を広げたので、
「広小路」という名前になったのです。

これをさらに、笹島まで伸ばすことで
名古屋が西に発展しました。


明治40年、
遠浅だった港を浚渫(しゅんせつ)し、築港しました。
このとき国の補助金がもらえず、単独事業。
歳入の2倍近い負担でした。

そこで、当時、報知新聞社が企画した
「巡航博覧会」というのがあり、
苦労して入港させた「ろせった丸」を市民に見せることで、
熱田が太平洋からアメリカにつながっているんだな
という実感を市民にしてもらった。

それによって、築港の機運が盛り上がったのです。

また、築港と共に、
名古屋が熱田を合併し、
「宮」と「城」の結合が実現し、工業化が進むことになりました。


明治43年、
第10回関西府県連合共進会が鶴舞公園で開催されました。

また、昭和12年、汎太平洋平和博覧会が開催。
会場は、現在の港区役所のエリア50ha。

沼地をサンドポンプで1mかさ上げ。
約90haを埋め立てて、
跡地は工業地域に指定し、住友軽金属などの工場を誘致。
時計、陶磁器などの
軽工業から航空機などの重工業に移行するきっかけになりました。

戦時色が強い中で、テーマが「平和」というのは画期的でした。


平成元年のデザイン博は、
見せることによって市民のマインドを変えていくという発想です。

「都市の質、景観を高める」、
「デザインによって付加価値をつけることで産業を振興していく」
という2つの狙いがありました。

これをきっかけにインフラを徹底的に整備しています。
例えば、
今の金山総合駅や国際会議場、
ナディアパーク、名古屋水族館などは、このときにできています。


■■名古屋の特性と個性化戦略■■

名古屋の立地上の優位性としては、
非常に豊かな土地柄であるといえます。

豊かということは、
官民関係が良好だということです。
百姓一揆が少ない。

なぜ少ないかというと、税率が低いからです。

江戸時代の全国の平均は、
五公五民だったのが、四公六民、
場合によっては三公七民くらいですから
取立てが緩やかだったのです。

ただ、それが逆に官主導型になる。
祭りなども官主導ですからおもしろくない。

また、豊かであることが、
ハングリー精神に欠け、情報感度が鈍いといえます。
そのためには、
高感度情報を発信しないといけないし、
そのためには広域的な国際交流をしないといけないのです。

一方、名古屋がニュータウンであったことで
プランナーの意思が明快。

プランナーがこういう街にしようと思えば、
そういうふうにできるわけです。

だから、整然とした町割になるのです。
その典型が直角直交の名古屋城です。

整然とした町割で機能的・効率的な町になっています。
これほど都市基盤がしっかりできている町は他にありません。

ただ、整然としていることは、
変化がなく、魅力が乏しいといえます。
もっとエキサイティングな町にしていくことがこれからの課題です。

そのためには、
猥雑さや意外性、ヴェネチアのようなラバレンスの要素が必要。

もう一回、住みやすさということを再構築し、
その上に、エキサイティングな要素がつけば、
名古屋は住みやすくて、
魅力のある町になるのではないかと思います。

4月例会 講演レポート平成22年4月15日(木)
2010/4/30

.■ 名古屋経営研究会通信 2010/4/30
■■ 4月例会 講演レポート
■■   テーマ  「名古屋のDNA」
■■■■ 講師  名古屋市代表監査委員、元名古屋市交通局長
■■■■      吉井 信雄 氏
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                開催日 平成22年4月15日(木)
                 会場  名古屋クレストンホテル9F宴会場

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