レポート・歴史

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<毎年恒例 蔦茂での忘年会>
2014/01/11

<毎年恒例 蔦茂での忘年会>

  
      日時  平成25年12月27日(金)
                  宴会開始 18:00
      
      余興  ひまわりライブ演奏
              早瀬孝文(当会々員)&利川盛治

      会費  会員           5,000円
           会員 家族、社員  10,000円
           ビジター        15,000円

      会場  料亭 蔦茂(つたも)
           名古屋市中区栄3-9-27
                   TEL 052-241-3666
http://www.tsutamo.com/
  

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2014/01/11

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11月例会
2013/11/08

11月例会

●日時 平成25年11月7日(木)     
    
    18:00 受付
    18:30 講演会
    20:00 懇親会


●テーマ 「イスラエル、遠くて遠い国を遠くて近い国に」

● 講 師 株式会社サガミチェーン 
     代表取締役 鎌田 敏行 氏                          
              
●プロフィール
1949(昭和24)年3月25日生まれ、埼玉県さいたま市出身

1974年 慶應義塾大学経済学部卒
1974年 伊藤忠商事入社

1990年 伊藤忠商事東京本社外食産業チーム長、米cornell大学夏季留学
1994年 伊藤忠商事テルアビブ事務所長

2004年 英国Bradford大学 大学院卒(MBA)
2008年 サガミチェーン取締役業務改革推進室長
2011年1月 代表取締役社長就任

●会場 札幌かに本家・栄中央店 
    TEL 052-263-1161

11月例会
2013/11/08

.━━━━━━━━━━━━━━━━━━2014/1/4━━━

  11月例会 講演レポート 

   テーマ イスラエル、遠くて遠い国を遠くて近い国に

   講師  株式会社サガミチェーン 
       代表取締役 鎌田 敏行 氏  

 NAGOYA KEIEI KENKYUKAI  BUSINESS & CULTURE    
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
          開催日 平成25年11月7日(木)
          会場  札幌かに本家・栄中央店   


今日は日本にとって縁遠いイスラエルという国を、
少しでも身近に感じていただければと思い
お話をさせていただきたいと思います。


学生時代、私は、
第二次世界大戦が終わってから、
世界で戦争をしているのはベトナムだけだと
思っていたのですが、

インターンシップでドイツ滞在中に、
中東でも戦争があり、
新聞記事でも現地紙と日本のそれとは取り上げ方が
全く違うことを知りました。

そこで休学を2年から3年に延ばし、
タダで農業実習ができるイスラエルの集団農場、
キブツに1年行く事としました。


1972年ですから、第4次中東戦争の前年です。

街中でも戦闘があったりする怖い国だと思っていましたが、
行ってみると、「聞くと見るとは大違い」という言葉は
この国のためにあるのではないか
と思う程平和で、農場内は牧歌的ですらありました。


自然でも面白い所で、
イスラエルは3大陸の接点に位置していますから、
動植物の種類も多く、
緑豊かなアイルランドなどと比べても多いと言われています。

シクラメンやチューリップの原種もありますし、
ハチドリやヒョウも生息しています。


イスラエルの自然で一番有名なのは死海でしょうか。

ヨルダンとイスラエルの間にある塩湖で、
流れ込むのはヨルダン川だけで出口はありません。

淡水のヨルダン川からの取水が多いので湖面は
年々低くなっています。

ここではカナヅチの私も安心して浮遊体験ができます。

この一帯は海抜マイナス400m以上ありますので、
海抜下を飛行機で飛ぶこともできる類稀な地域です。


イスラエルは歴史が古いですから、
ギリシャ神話にも登場する場所があります。

テルアビブの直ぐ南にジャッファという町があります。

テルアビブは100年、
ジャッファは4000年の歴史がありますが、
今は合併してテルアビブ・ジャッファと言います。


このジャッファの港に「アンドロメダの岩」があります。

エチオピア王ケーペウスとカシオペアが結婚して
生まれたのがアンドロメダです。

絶世の美女だったようですが、
カシオペアが、海神ネーレウスの美人で知られる
50人の娘を合わせたよりも綺麗だと言った為に海神が怒り、

エチオピアを大波が荒廃させた為、
泣く泣く人身御供に出さねばならなくなってしまいます。


ジャッファの岩にアンドロメダを縛り付けたのですが、
顔を見たら石になるメドゥーサの首を取った帰路に
通りかかったペルセウスが怪物を退治して
アンドロメダと結婚したとされています。


イスラエルというと砂漠をイメージしますが、
北部には穀倉地帯もありますし、
今やイスラエル全土がワインの産地となっています。


ワインの原産地にはギリシャなど諸説があるようですが、
ワインの語源を辿ると、
古典三語の中で最も新しいラテン語でvinum、

次のギリシャ語でoinos、
最も古いヘブライ語でyayinで、
他の二言語はヘブライ語の影響を受けていることが判ります。

現在は、
原産地はカスピ海の南から
東地中海に掛けての広い地域とするのが有力なようです。


ロスチャイルドのフランス家が
イスラエル建国前のパレスチナにワイナリーを作って120年。

小規模で高品質なワインを作るブティックワイナリーが花盛りで、
私は毎年イスラエルに行っていますが、
新しいワインとの出会いが楽しみの一つです。


イスラエルは聖地でもあります。

エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地で、
大元はユダヤ教の聖書である「旧約聖書」です。


アダムから数えて10代目がノアで、
ノアにはセム、ハム、ヤペテという息子がいました。

このセムの子孫がユダヤ人であり、アラブ人とされています。

ノアから数えて10代目が
アブラハム(アラビア語ではイブラヒム)で、
彼が両民族の源です。

アブラハムが
カルデア(現イラク)のウルを出発したのが約4000年前。

因みにチグリスとユーフラテスの合流点に
クルナという町があり、そこに「アダムの木」があります。

そこがアダムとイブが暮らしていた
エデンの園とされています。


「旧約聖書」に依れば、神様がアブラハムに、
アブラハムの子孫を大いなる民とする約束をし、

彼はカナン(現在のイスラエル・パレスチナ)に
住むこととなりました。


パレスチナにはイエスの生まれたベツレヘムがあり、
イスラエルにはイエスの育ったナザレ、
磔となったエルサレムがあります。


ローマ帝国でキリスト教を初めて公認した
コンスタンティヌス帝の母后、聖ヘレナが

紀元325年にベツレヘムで生誕地を、
エルサレムで磔刑の地を特定したとされ、
そこに教会が建っています。


エルサレムの聖墳墓教会には、複数の宗派が共存しており、
争いの種となるのを避ける為、

あらゆることをstatus quo
つまりは現状維持とすることと決められています。


ベツレヘムとナザレには
キリスト教徒のアラブ人が多く住んでいます。

我々はどうもアラブ人=イスラム教徒と考えがちですが、
ユダヤ教ができたのが約3000年前、
キリスト教が約2000

年前、イスラム教は約1400年前ですから、
例えば1500年前のアラブ人は
イスラム教以外の宗教を選ばざるを得なかったので、
それが脈々と受け継がれている訳です。


ユダヤ教は日本人にとって縁遠い存在ですが、
論理には興味を惹かれます。

週に一日安息日があって、
これは神様が天地創造の後、
人間を作って7日目に休息されたからですが、
これをユダヤ人は厳格に守ります。


運動や仕事をしてはいけないので、
この日に公共交通機関は動きませんし、
高層ビルには一つだけ各階止まりのエレベーターが
指定されます。

降りる階を推すと電気が点いて仕事をしたと見做される為、
勝手にドアが開いたので自分は歩いて行っただけだ
という論理です。

冷蔵庫を開けると電気が点くので、
これは前日にテープを貼って開けても点かないように
しておきます。


この安息日で年に1度だけ、
特別に厳格に守る日があります。

ヨムキプール、或いは贖罪の日と呼んで、
この日は空港も閉鎖されます。


この日にエジプトとシリアが
イスラエルに攻め込んだのが1973年10月で、

この第四次中東戦争はヨムキプール戦争とも
呼ばれています。


語源も興味深い分野です。
ヨルダンは建国当初はトランスヨルダンと言っていました。

ヨルダン川の向こう側の国という意味です。

第一次中東戦争、イスラエル側からみると
独立戦争の際にヨルダン川西岸の一部を
トランスヨルダンが占領し、

その後併合したので、
最早川向うの国ではなくなったので
トランスを取ってヨルダンとなったものです。


その後1967年の第三次中東戦争で
イスラエルが西岸を占領したので

再び「トランス」ヨルダンとなったのですが、
国名はそのままとなっています。


産業はどうなのでしょうか。

ユダヤ人は発想が豊かで、
日本人が1を聞いたら10を知るのが得意とすると、
ユダヤ人は0から1を作るのが得意と言えます。


ノーベル賞の約2割は、
世界人口比で0.2%のユダヤ人が受賞しています。

我々の発想では1+1を2とか3とかにしようと考える訳ですが、
これを11にしようと考えるようなイメージです。

イスラエルの比較競争優位性はハイテク、人脈、FTA
つまり自由貿易協定で、この3つとも人工資源です。


イスラエルには
どうしても危険というイメージが付き纏いますが、

私は危険な目には一度も会っていませんし、
多くの日本企業が進出しています。

自然、文化、産業、そして米国への影響力など、
色々と勉強になる面白い国だと思います。

10月 例会
2013/10/11

●日時 平成25年10月4日(金)    
    18:00 受付
    18:30 講演会
    20:00 懇親会

●テーマ 「安倍政権の命運」

●講 師  元毎日新聞社 常務  
     慶應大学マスメディア・コミュニケーション研究所講師
     河内 孝 氏                         
●プロフィール
1944(昭和19)年東京都生まれ。慶応大学法学部卒業
毎日新聞社会部、政治部、ワシントン支局、外信部長をへて編集局次長。
その後、社長室長、東京本社副代表、中部本社代表など経営の要職を歴任し、
常務取締役(営業・総合メディア担当)を2006年に退任、現在に至る。

著書に、「新聞社―破綻したビジネスモデル―(新潮社)」
「次に来るメディア」(ちくま新書)
「報道再生 グーグルとメディア崩壊 (角川oneテーマ21)
「自衛する老後」(新潮新書)などがある

●会場 料亭 蔦茂 (講演会、親睦会)
    名古屋市中区栄3-9-27  
    TEL 052-241-3666 http://www.tsutamo.com/


.10月例会 講演レポート 
.2013/10/20

.━━━━━━━━━━━━━━━━━━2013/10/20━━━

  10月例会 講演レポート 

   テーマ 安倍政権の命運

   講師  元毎日新聞社 常務  
       慶應大学マスメディア・コミュニケーション研究所講師
       河内 孝 氏

 NAGOYA KEIEI KENKYUKAI  BUSINESS & CULTURE    
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
          開催日 平成25年10月4日(金)   
          会場  料亭 蔦茂   


■東京オリンピック開催がもたらす変化

去年12月に安倍さんが自民党総裁になり、
衆議院選で自民党が政権をとりました。
この時、安倍さんと側近たちが考えたのは6年コースです。

ところが東京オリンピック開催決定ということで、
考えていた政権スケジュールが微妙に変わりつつあります。

簡単にいうと6年コースから7年コースに変わっている。

政局日程でいくと、2015年4月に統一地方選があります。
9月に自民党総裁選挙。

ここで、実績や支持率によりますが、
安倍再選ということになると2018年9月まで任期が
あるわけです。

そこで花道というのが6年コースだ。

それまでに後継者を決めて、
仕事を終わらせるつもりだったのですが、
オリンピックが決まった。

この時点で、安倍さんは、まだ64歳。
どうせならオリンピックまではやらせたいよねと。

「アンダー・コントロール」で
オリンピックを東京へ持ってきたのは安倍なのだから、
いいじゃないかという3選論が、
側近あたりからポツポツ出始めています。


今後のスケジュールとしては19年夏に参議院の任期がきます。

ここでもう一度ダブル選挙をやるかという話がありますが、
ダブル選挙というのは邪道なのです。
これを連続してやれるか。


ただ、2020年8月は東京五輪で、
20年6月に衆議院の任期が満了になりますから、
常識的にみれば、19年中に衆議院の選挙も片付けておきたい。

そうすると、
19年のダブル選挙という話が、またでてくるかもしれません。
 

こうやって13年から20年までの7年間を検討してみると、
全国レベルの選挙がないのは来年15年と17年しかない
ということがおわかりになるかと思います。

それは何を意味しているのか?

選挙の年というのは、憲法改正の国民投票だとか、
大きな政策変更をして、国論を二分する政治決定は、
しにくいわけです。

だから一見、安倍さんにとって、
長い3年二期、6年の長期政権であるように見えるけれど
実は政治的にやりたいことをやる、という年は
来年と17年しかないわけです。


17年というのは再選されることを前提にしていますから、
明らかにフリーハンドを持った年というのは来年しかない。

それを前提にして、
予算があがる4月以降、来年一杯は、
集団的自衛権とか、自衛隊法とか、関係法令の改正をしたい。

そこの筋道がつけば、憲法改正というものに着手して、
2015年の統一地方選、自民党総裁選に入って行きたいな、
というふうに考えていたと思います


それが7年コースということを射程にいれると、
もう少し政策選択のスパンが伸びる。

憲法改正とかは、すぐではなくていいのでは。

長期政権を考えると、経済優先、生活関連重点の期間を、
もう半年くらい長引かせてもいいんじゃないか
という流れが出てきている。


では、二期6年+1年で
一体、いつ、何を、どうやるつもりなのか?

2014年は、防衛計画の大綱の見直しが行われます。

今までは攻められた段階で撃退する。

敵の本拠地やミサイル基地をたたくのは、アメリカだ
という分担だったわけですが、

防衛のために先制攻撃もありうる、
と踏み込んだ自衛隊作りが始まっていくのではないか
と思います。


具体的には、島を取られたら取り返すという、
海兵隊型の揚陸作戦能力などを持つ。

これについて国会では
北朝鮮を意識しているんだというでしょうが、
実際の狙いは中国です。


また、日米の防衛ガイドラインの見直し。

今までの路線でいうと、極東で有事があった場合に、
日本領海、及びそれに隣接したところで、日米共同行動する
ということだったのですが、

これがもう少し、より一般的な軍事同盟、
つまりアメリカを攻められたら、日本が共同対処する行動に
踏み込むような内容になっていくでしょう。

これらは、ちょっとした骨折り仕事です。


■安倍政権のとってのツキとは、落とし穴とは
 
安倍政権も1年、経ちました。
安倍政権にどんなツキがあって、落とし穴が待ち受けているか?

ツキとしては、
まず、政治ジャーナリズムの能力低下があります。

しばらく1年ごとに政権が変わったために、
多くの記者が長期政権を知らない。

実は、長期政権のノウハウというものがあるのですが、
メディアの方にそれを監視するノウハウがないから
結局、やりたいようにやられてしまうのです。

低減税率というエサで新聞社を味方につけたことも、
ツキのうちでしょう。


一方、最大のリスクは、中国、韓国との関係です。
この問題について、打開のめどは立ってない。

何故かというと、
日、中、韓、米、露という五カ国の構図が変わったからです。

少し前までは、北朝鮮が韓国を攻めた場合、
韓国にとって用心棒はアメリカしかなかった。

だからアメリカの言うことを聞くしかなかった。

アメリカの意向もあって
日本とは、ケンカしたいけれど我慢してきた、
というのが日韓関係の政治的な構図だったわけです。

ところが中韓関係が大きく変わった。


いまや韓国の最大の輸出国は、中国ですし、
進出韓国企業も圧倒的に中国が多い。

今、中韓関係は、とても良いでのす。
そうなると日本との関係は軽くなってしまうわけです。


神戸大学の先生によると、
「中国人にとって日本人が嫌いだ」という曲線と、
「韓国人にとって日本人が嫌いだ」という曲線がある。

この2つの曲線は70年代から全く変わっていないのです。
6割くらいは常に日本が嫌い。

ただ、中国の貿易に日本が占める比率が非常に高いときは、
それが表面化しない。

韓国も同じです。
日本への経済依存関係が強い時、
米国の韓国への影響が強い時は、表に出ないわけです。

つまり、再び韓国の米国依存が高まり、
中国の対日経済依存が高まるまで改善はしないということです。

当面は、我慢するしかない。


前回からの教訓に学んでいるのもツキの内です。

前回は、「お友達内閣批判」というのがありました。
その反省で、人事上は結構上手くやっています。

「ぶら下がり取材」というのを辞めたのもそうですね。

テレビで10秒くらいで国民にぱっとメッセージを伝える
というのは、小泉さんの感性の人ならできますが、
安倍さんは、できない。

それが分かったからやらない。
その代わり、記者会見をするときは、ちゃんと準備してやる。


また安倍政権には、
「打って出るな、敵失を待て」という考えがあります。

総裁選で二位だった彼が勝てたのも
石原さんの敵失によるものです。

12月総選挙、6月参議院選挙、
これは民主党が負けたというよりも自壊したわけです。


そうすると潮目はいつ変わるのか。

国民は、来年の増税が始まったあたりで、なんとなく目覚めて、
これはヤバイぞ、安倍にコントロールを任せて大丈夫か、
という声が支持率に反映するのではないか。

そこらから変化が始まるような気がします。


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2013/09/08

.9月例会
●日時 平成25年9月6日(金)   
    
    18:00 受付
    18:30 講演会
    20:00 懇親会
●会場 ローズコートホテル
    名古屋市中区大須4-9-30 TEL 052-269-1811


●テーマ ビジネス・スキルをあげるために、
     「オン」の時間にこそ歌舞伎を見よう!

●講 師  歌舞伎ソムリエ おくだ健太郎氏                        
              
●プロフィール

1965年 名古屋うまれ。東海高校卒業生。

大学入学で上京後、
アメリカ人のジャズ研究家からの触発もあり、
歌舞伎の魅力に目覚め、歌舞伎座の立ち見席に入りびたる。
大向こう(歌舞伎の掛け声)に熱中。

卒業後、劇場の同時解説・イヤホンガイドの
貸出しアルバイトを経て、解説者となる。
 
NHK教育テレビ「歌舞伎鑑賞入門」や、
東工大・世界文明センターでの講師を歴任。

日経新聞・テレビ愛知・御園座 共催の
「若鯱カブキクラブ」ナビゲーターもつとめる。


現在 イヤホンガイド、東京・歌舞伎座の字幕原稿を手がける。

隔月誌「ディスカバー ジャパン」に
コラム「歌舞伎でめぐるニッポン」を連載。

カフェトーク「おくだ会」を、
東京、大阪、名古屋、博多(予定)で定期開催し、
歌舞伎のたのしさの発信につとめる。

http://ameblo.jp/okken/



    

9月例会
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━2013/10/3━━━

  9月例会 講演レポート 

   テーマ ビジネス・スキルをあげるために、
       「オン」の時間にこそ歌舞伎を見よう!

   講師  歌舞伎ソムリエ おくだ健太郎氏

 NAGOYA KEIEI KENKYUKAI  BUSINESS & CULTURE    
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          開催日 平成25年9月6日(金)   
          会場  ローズコートホテル   

■ちょっと意外な歌舞伎の世界

歌舞伎には「顔見世」という言葉があります。
江戸時代から使われている専門用語です。

江戸時代の年度始めというのは、前年の11月でした。
そのときには、たくさんのスターが揃います。

その年度始めの公演を「顔見世」といっていたのです。


江戸には幕府が公認する劇場が3つありました。
中村座、市村座、森田座です。

この3つの劇場が、町中でしのぎを削っていたのです。

森田座は、歌舞伎座のある東銀座の辺り。
中村座は、もともと日本橋辺りにあって、
それが人形町に移りました。
市村座も中村座の近くでした。


なぜ、年度始めが11月だったかのか?

現在、歌舞伎興行というのは、
松竹という興行会社が管轄しています。

芸能界でいえばプロダクションのようなものです。

ところが、
江戸時代における歌舞伎役者さんは、
今ほど近代的なショービジネスが確立されている
わけではありません。

役者さん、一人一人、
それぞれの家が個人事業主のようなものだったのです。

ですから、役者さんは、一年ごとに、
来年一年間をどこの芝居小屋と契約するかを考えながら、
中村座、市村座、森田座のどこかと契約するわけです。

毎年、毎年、契約更新していくというのが、
江戸の芝居なのです。

つまり、毎年、役者さんの顔ぶれが変わるわけです。

顔見世芝居を観ることで、
向こう一年は、こんなスターが揃うんだなとか

どういう芝居になるのかなというようなことを想像し、
それが歌舞伎ファンの中で話題になったりするわけです。


11月というのは旧暦ですから、
気候としては今の12月、1月くらいです。
そろそろ年の瀬が気になる頃です。

昔は三十日で借金がちゃんとチャラになっているかどうかを
調べたりして、とても忙しい時期です。

世間では芝居を観ている場合ではない。

そういうところにあえて顔見世芝居をして
観客を呼ぼうとする。


歌舞伎ショービジネスとしての
経営戦略を感じられるのが11月といえます。

良い意味で、
商売っ気のある、活気ある業界だったといえます。


■商人の集まり「歌舞伎」

その他にも歌舞伎には
活気のある現象がたくさんあります。

それが今にも受け継げられています。


「掛け声」

それぞれの主だった役者さんには
「○○屋」という屋号がついています。

例えば、
福助さん、橋之助さんは「成駒屋」
坂東彌十郎さんは「大和屋」といいます。


芝居というのは、
劇場につめかけた観客に対して、
役者さんが自分たちの芝居、演技、芸を売る

観客は、それを買う

そこには、普段のお店で、
売り手と買い手のやりとりがあるように、
役者と観客との間でやりとりをする。

そのやりとりで「良かったよっ!」という意思表示が、
「○○屋!」という掛け声なのです。


年間スケジュールとして、
顔見世が11月からスタートして12月半ばくらいまで
あります。

年が明けて1月から、
初春の芝居ということで、あらためて華々しくやります。
昔の歌舞伎というのはお正月が2回あるのです。


昔の歌舞伎公演は、
1月の芝居を2月の半ばまでやっています。
1ヶ月半スパンです。

半月おいて3月。
そこから4月半ばまでやって、最後に5月。
5月だけは短くて、5月27日まで。

11月の顔見世から、5月27日のゴールに向かって、
江戸であれば3つの芝居小屋が、競っているのです。


5月28日は、曽我兄弟の「仇討ちの日」です。

赤ちゃんのときにお父さんを殺されてしまった曽我兄弟。
お父さんの仇を、18年後、大人になって見事果たしたのです。

ただ、そのとき
兄弟も討死してしまったという悲劇のヒーローとして、
毎年5月28日「仇討ちの日」とされています。


江戸の芝居は、
3つの劇場とも、毎年、毎年、主役は曽我兄弟です。

同じ曽我兄弟という演目で、
3つの劇場が競争するのを楽しむのが江戸の歌舞伎です。

プロ野球に、
それぞれ観客が応援しているチームがあるように、
あるいは、応援している選手がいるように、

歌舞伎にも、それぞれ応援している劇場があって、
観客同士のやりとりがある。

そういう心理が、「○○屋!」という
掛け声にもなったのではないかと思います。


今度、お芝居をよく観ていてください。

芝居の中で誰かが大事なことをし始めたとき、
他の人はピタッと動きが止まっています。

しばらくやることがない登場人物であれば、
その場にはいるのですが、後ろを向いていたりします。

他の人の商売のジャマをしない。


一事が万事、
役者さんが芸をしている、演技をしているというのは、
ものを売り買いしている商人といえます。

歌舞伎というのは
マーケット原理が働いている世界なんだなと、
感じていただけたらと思います。

8月納涼会  ビアパーティー
2013/08/03

8月納涼会  ビアパーティー

毎年恒例となりました、札幌かに本家 
洞窟ビアホールでのビアパーティー、
盆踊りでフィーバーした後の、ひんやりとした洞窟
でのビールの味は、また格別です!
お友達、お知り合いをお誘いのうえ、ふるって
ご参加下さい。

●日時 平成25年8月3日(土) 19:00〜 

●場所 札幌かに本家 栄中央店 B1 洞窟ビアホール 
    TEL 052-263-1161

●会費 メンバー 2,000円 
      ビジター 4,000円

栄ミナミ盆踊り大会 とともに!
http://www.sakaeminami.com/ongakusai/bonodori/

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